6.水を換えてみよう 【ベタの飼い方】

一番のお勧めは最後に説明する「種水を用意しておく方法」です。ここでは入門者用に一番基本的な換水のやりかたから説明してあります。

さあ、ベタを飼いはじめたら、やらねばならないのが、「水換え」という作業です。人間が空気の悪いところでは弱ってくるのと同じように、ベタも悪化した水質では生きて行けません。そこで「水換え(換水)」が必要になるのです。

今回の例のように30cm水槽でフィルターを使い1匹で飼われている場合は、よほどのことがない限り通常は1週間で水が汚れることは無いでしょう。しかしながら、水質の安定や、底にたまったゴミの掃除のためにも、できれば1週間に1度は4分の1ほどの水換えをしてあげましょう。そして、水槽の汚れが目立ってきたら、水槽自体の掃除と、2分の1程度の水換えをしてあげるようにしましょう。

また、ここでは水槽での水換えを説明していきますがビンなどの小型容器で飼育している場合は、毎日、あるいは2日に1回という具合に、こまめな水換えが必要となります。

それでも、ベタはあくまでも小さな容器でも飼えるというだけで、出来れば1L以上の大き目のビンか水槽などで飼うようにしてあげたいものです。

(1)バケツに汲み置きの水をためる


@ 用意しておいたバケツに水槽の4分の1以上(多めで構いません)の水を汲み、一晩おいてカルキを抜きます。
A カルキ中和剤がある場合は、そちらを利用しても良いでしょう。
カルキ中和剤(ハイポ等)を利用した水換えは、急に水換えが必要になった場合や、冬場の水換えに役立ちます。(後述)


(2)水を換える(通常の水換え)※急な水換え・冬場の水換えは(3)です。


@ 古い水、汚れた水を抜く。水槽内の掃除をする。
バケツに水を汲み、一晩おいたら、いよいよ水換えの作業です。まず、水槽の中の水を抜きます。

ここ入門編では、ポンプに使用しているチューブを、水換え用のチューブとして別に1本用意しておくことをおすすめ致します。長さは、水槽の設置台から床まで届く程度で良いでしょう。また、排水用のバケツ等を用意しましょう。
用意するもの:汲み置きの水、チューブ、排水用のバケツ等
a 水槽より低い位置に排水用のバケツを置いておきます。
b チューブの片方を水槽内に入れ、外に出ている方をストローのようにして吸います。このとき、水槽の水を飲まないように注意して下さい。(^^;;;
チューブが無い場合は、小型の容器などで、優しく静かに水を抜いて下さい。ベタを別の容器に移しておくと、水槽の中を飼育水で洗いながら思い切った水替えができます。
c チューブの途中まで水槽内の水が来たら、チューブの先端を排出用のバケツに入れて下さい。
さぁ、これで水槽内の水が排水されるでしょう。
d 排水が始まったら、水槽内のゴミやフンをチューブで吸い取ってきれいにしてください。
また、大きなゴミは個別に小型の容器やネットで取ってください。
e 水槽内がきれいになり、4分の1ほどが排水されればOKです。
f 排水された水は捨てないで下さい。事項で使用します。

A フィルターの清掃。(スポンジを洗う)

a ヒーターとポンプのコンセントを抜きます。
※水槽内に手を入れるときには、安全のため必ず全ての器具の電源を切りましょう。
b 水槽内のフィルターを取り外し、フィルターのスポンジ部分をはずします。
c 前項手順fで排出した水槽の水で、フィルターのスポンジを優しくもみ洗いして下さい。
d チューブやヒーターが汚れていればこちらも専用のスポンジなどで洗っておくと良いでしょう。
ヒーターを触るときは、電気を切り、時間をおいてからにしましょう。火傷をや感電をする恐れがありますので、詳しくは取扱説明書を読んで下さい。
e 洗浄が終わりましたら、元通りにセットし、電源を入れます。
洗い終わった水はまだ捨てないで下さい。事項で水を注ぎ足すときにベタに異変が起きたらそこへ移します。

B 水を注ぎ足す。
いよいよ新しい水を入れます。ここで注意しなくてはいけないのは、一晩おいた水であっても、魚にとっては幾分かの負担になることは確かです。慎重に、慎重に、取り組んで下さい。

a 排水時と同じように、今度は用意した汲み置きのバケツを水槽より高い位置にセットします。
踏み台でも何でも利用できるものを用意しておくと便利です。
私の場合は、スチール製のラック中段に水槽があり、最上段に汲み置きバケツをセットして水を換えています。
b チューブの片方を汲み置きバケツの中に入れ、排水時と同じように吸い出します。今度は飲んじゃっても平気かも。(笑)
c 水槽の水温と、汲み置き水の水温が近ければ(せいぜい5度前後くらい)そのまま水槽内に水を入れても平気でしょう。
また、水温差があるときには、水槽側のチューブの先端に、綿棒を差し込んでおくと水滴となって点滴状になるため、長時間にわたって徐々に新しい水に慣らすことが可能になり、ベタにとっては非常に優しい水換えが出来ます。
水温に差が無くても、入門編では、出来ればこちらのやり方をおすすめ致します。
できれば水換えは1時間以上かけたいものです。
また水換えが完了したら、床や水槽、器具などに飛び散った水滴をきれいに拭き取っておきましょう。
d ベタに異変を感じたら・・・
もしも、水換え中、ベタに異変を感じたら、直ちに抜き取った水へ移しましょう。
出来れば、スポンジを洗浄した際のゴミや、水槽から抜き出したゴミやフンが沈んだ時に、上澄みを取っておいて下さい。
ベタの避難用の水として利用できます。
このように水換えは、ベタの健康状態と手順さえ守っていれば簡単に済ますことが出来ます。これは日常的なメンテナンスになりますので、マスターしておくことが必須と言えるでしょう。


(3)急な水換え・冬場の水換え



(2)の水換えと何が違っているのかというと・・・・・・、
a 前日からの汲み置き水は必要ありません。
b カルキ中和剤(ハイポ等)を使用します。
c 使う水は「冷水」ではなく「お湯」です。
ただ、前項でも言いましたが、やはりベタのためにも種水を作っておくのが一番のお勧めです。

では手順を説明いたします。
@ バケツに40度位のお湯を用意して下さい。
A カルキ中和剤(ハイポ)を入れます。(10Lに米粒大を1粒位です)
B ハイポが溶けるまで10分〜数分位おきます。少しかき混ぜて下さい。
C ハイポが溶けきって、更に水温が水槽の温度と同じになっていればOKです。
D (2)の「B水を注ぎ足す」の手順と同じように水槽に注ぎ足します。

以上のように、ハイポを使った水換えは、簡単で時間も節約できるというメリットがあります。何と言っても、水槽と同じ水温で換水出来るというのが最大のメリットでは無いでしょうか。

しかし、注意点としては、ハイポを含むカルキ中和剤などの薬品は、使用量・使用法を誤ると、ベタに大きなダメージを与えることになりかねないということが挙げられます。

また、こなれきっていない水であることも確かですので、ベタに負担がかかることは間違いないと思います。よって、この換水方法は緊急の時にのみ行い、できれば別容器に種水を作っておくことをお勧め致します。

使用にあたっては、薬品の使用説明書等を熟読し、ベタのことを最優先に考えた換水が出来るようにすることが大切だと思います。

種水を用意しておく(一番のお勧めです!)
この方法は、簡単に言えば、別容器に換水の数日前、あるいは常備種水を用意し、いつでも使えるようにしておくことです。

作り方
別容器(水槽・バケツ・衣装用の収納ケース・発泡スチロールの箱など何でも構いません)に水を汲み、エアレーションをかけておきます。

必要に応じて、飼育環境に合わせた底砂や水草、ヒーターなどを入れておきます。

冬場はヒーターを使い、水温を同じに保っておくと、換水が容易にに行えるでしょう。

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